Mr.Children 25th Anniversaryの第3弾にも当たる最新映像作品『Mr.Children、ヒカリノアトリエで虹の絵を描く』が昨日から発売されている。店着日に購入し早速この作品を観させて頂いたのだが、このコラムでは作品に触れる前に、今年のMr.Childrenについての話を少しだけしておきたい。

オリコンが今年も発表した『音楽ファン2万人が選ぶ"好きな アーティストランキング"2017』でMr.Childrenが総合1位に輝いていた。今年も地上波の出演を一切しなかった彼らだが、NHKの朝ドラ『べっぴんさん』の主題歌に起用された「ヒカリノアトリエ」がリリースされ、大人気小説が原作の『君の膵臓をたべたい』に「himawari」を書き下ろした。そして恐らく決定打になったのは月9ドラマ『コード・ブルー』の新シリーズが放送された事だろう。今年のレコチョクの年間ランキングでは星野源の「恋」(2016)に続いてMr.Childrenの「HANABI」(2008)が2位を獲得している。留まることを知らずレコチョクとオリコンの年間アルバムランキングでも配信ベストアルバム『Thanksgiving 25』が1位と2位を独占している。紛れもない国民的バンドの等身大を見せつけられた1年であった。

最新映像作品『Mr.Children、ヒカリノアトリエで虹の絵を描く』は2016年の1月からの約17ヶ月間、Mr.Childrenが何を想い駆け抜けたかをライブ映像を中心にリハーサルや舞台裏の映像を交えて収録されたドキュメンタリー作品である。最新未発表曲「お伽話」「こころ」の初映像化、そして本編から厳選された12曲で構成されたライブCDも必見である。

実を言うとこのドキュメンタリー作品ではメンバーそれぞれのインタビューは行われていない。終始カメラが収めた彼らの姿が淡々と流れているだけだ。『Mr.Children Hall Tour 2016 虹』『Mr.Children Hall Tour 2017 ヒカリノアトリエ』という2本のホールツアーを彼らはどんな心境で挑んでいたのだろう。大規模な会場でのライブが中心のMr.Childrenにとってホールという空間はアウェイそのもの。このホールツアーはバンドとしての更なるポテンシャルの向上を狙った新しい挑戦であった。だからこそ24年目で彼らは敢えてそのベクトルに舵を切った。これは2015年にアルバムをリリースする前にライブツアーをするという新しい試みをした時と同じロジックが存在しているのかもしれない。
 
今回の映像作品が今までのMr.Childrenの映像作品と一線を画しているのは、きっと今作で追っているのが "Mr.Children、ヒカリノアトリエで虹の絵を描く" というMr.Childrenとは全く違う別のバンドだったからだ。そしてホールツアーを駆け抜けた彼らの終わりなき旅はバンド史上最大規模のライブツアーとなった『Mr.Children DOME & STADIUM TOUR 2017 Thanksgiving 25』へと続くのだ。

因みに12月23日(土・祝)午後9時よりBSスカパー! で『Mr.Children DOME & STADIUM TOUR 2017 Thanksgiving 25』の独占放送決定している。因みに筆者はスカパーに契約してない為、指でも咥えてミスチルのアルバムでも聴くとしよう…… (やまだ)


(Mr.Children「Mr.Children、ヒカリノアトリエで虹の絵を描く」Live&Documentary DVD / Blu-ray Trailer)